ReFined-Songs Collection~NANNO 25th Anniversary

南野陽子 ReFined-Songs Collection~NANNO 25th Anniversary歌詞
1.雪の花片

作詞:田口俊
作曲:宮下智

その腕で私を抱きしめて
何処へも行かないと
ねぇ ささやいて…

その瞳 私をとじこめて
凍える躰 つつむように

結べない恋と知っていても
あなたの優しさに
今は あまえさせて

空を舞う 淡い雪の花片(はな)に
いつか哀しみさえ
うずもれるまで

あなたしか帰る場所はないの
そっと ほどく髪に
ねぇ くちづけて…

その瞳 私をとじこめて
あなたの涙になりたい


2.桜詩集

作詞:康珍化
作曲:上田知華

ふたり またね こうして
おんなじ川沿い
歩く日が来るって
思えなかった

ぼくは 変わっただろう
そんなことないよ
あなたらしく 時を
重ねたみたい

誰だって 一生忘れない
恋がある
わたしには あなたと生きてた
あの頃

今と 違うわたしを
夢見たりするの
だけど 臆病なの
子供じゃないもの

しあわせって 簡単
しあわせって 難しい
戻り橋(ばし) 過ぎ橋(はし)
昨日くれたキス

心に 正直に
向き合える日が来たら
迷わずその胸に 帰るから
待っていて

春の細い小枝に
命を燃やして
咲いた 目黒川の
桜がきれい


3.話しかけたかった

作詞:戸沢暢美
作曲:岸正之

風が踊る五月の街で
輝いてる 彼を見かけたわ

視線だけで追うアーケイド
ほんとはついてゆきたいの

ずっと あこがれてたから
いつか振り向かせたいひと

駆け寄って
話しかけたかった
気をひきたかった
無邪気なふりして

キレイと
思われたかった だけど
追えなかった
はねた髪

あなただけに逢う偶然を
待ちつづけて時間(とき)が過ぎてゆく

朝の電車 夕焼けの道
いつでもオシャレしていたの

友達と待ち合わせた
カフェテラスですれ違うの

駆け寄って
話しかけたかった
でも出来なかった
みんなが呼ぶ声

私を
気にも止めなかった
背中 追えなかった
熱い頬

雨やどり 本屋の前
通りすぎた彼とポニーテール

駆け寄って
話しかけたかった
でも出来なかった
今日まで いちども

遠くで
思うだけだった
心で時間を
止めてたの


4.昼休みの憂鬱

作詞:小倉めぐみ
作曲:亀井登志夫

陽射しの中 笑い声があふれる
文学部は 女の子が 多いね

なんで私のこと 選んだのかな
あなた優しいから 人気あるのに

幸せのすきまに 落ちたみたい
広がるキャンパスが まぶしすぎて

夢心地の長い電話 かさねて
いつのまにか ひとりきりが 淋しい

男はいつだって よそみしてるよ
テレビが言ってたの 本当なのかな

恋しがる気持ちは 子供っぽいね
勝手なヤキモチで 爪をかむの

背の高いあなたは 何が見えるの?
小さなことなんか 気にならないの?

横顔を見上げて 名前呼んだ
おだやかな余裕を 少しわけて

幸せのすきまに 落ちたみたいね
振り向いた笑顔が まぶしすぎて


5.ひとつ前の赤い糸

作詞:小倉めぐみ
作曲:岸正之

今年最後にかぶる 夏を越えた キャノチィエ
ふたりだけで 遠出したのは 今日がはじめてね

見わたす限りずっと 風にそよぐコスモス
バスを降りて うすいピンクの さざ波に抱かれた

誘い出したくせに あなたは無口なの…
私はあんなウワサで 迷わないのに

彼女は ひとつ前の 赤い糸ね そう信じてるわ
あなたに寄りそいたい
背中みつめて そっとつぶやいた

ひたむきに恋しても ちぎれたり ほどけたり
だけど きっと苦い傷みは やさしさになるの

大きな白いシャツは 陽射しの 匂いがする
そばにいると あたたかいのよ
秋が深まっても

そっぽを むいたままで ギュッと手を つなぐ人…
確かめる言葉より あなたらしいね

彼なら ひとつ前の 赤い糸よ そう言い切れるわ
テレやで ぶっきらぼう
そんなあなたに ついてゆきたいの

ときどき もつれてもね ふたりの糸 ひきちぎらないで
あなたに 寄りそいたい 涙に負けない 愛を続けたい
あなたに 寄りそいたい 涙に負けない 愛を続けたい


6.楽園のDoor

作詞:小倉めぐみ
作曲:来生たかお

陽だまりの 窓辺から
凍える街並 見下ろすの
淋しさも 憎しみも
ガラスの向うの物語

そうね 世界中が 他人事なら
傷つかずに 過ごせるけど
心ごと 生きてゆきたくて
楽園のDoorから…ひとり

冷ややかな 階段を
ざわめきの海へ 降りてゆく
あこがれと 哀しみが
ぶつかって もつれる街角

そうね 人の波に まきこまれて
遠回りでも かまわないわ
一歩ずつ 強い優しさに
近づいてゆきたい…いつも

青空が まぶしくて
私はこんなに小さくて

だけど 人の波に 流されないで
まっすぐ前に 歩けたなら
いつの日か 陽だまりのような
あなたを抱きしめたい

新しい靴は 少し ぎこちなくて
かすかな痛み ひきずるけど
一歩ずつ 履き慣らしてくわ
あなたに 近くなるために


7.鏡の中のエトランゼ

作詞:成瀬緑
作曲:佐藤英敏

マロニエの薫る 街角をひとり
古い扉開け シートにもたれる

鏡をのぞいて 瞳をそらして
「短く切って」と 片言つぶやく

あなたが そっと ふれた黒髪
さよなら さよなら
ケープの谷 流れてく…

鏡の中のエトランゼを
みつめながら 深呼吸
心細さに 涙ぐんでも
もう 戻れないの

魔法のかかった 銀色のハサミ
「キレイニナルヨ」と ささやき続ける

心に こぼれ落ちた涙で
静かに 静かに
胸のいたみ にじんでく…

鏡の中のエトランゼを
みつめながら 深呼吸
もっと素敵に もっと優しく
輝きたいのよ

鏡の中のエトランゼを
みつめながら 深呼吸
木洩れ陽抜けて 頬うつ風に
最初のステップ


8.私の中のヴァージニア

作詞:戸沢暢美
作曲:木戸泰弘

元気でと 結ぶ文字が 乱暴なの
そっけない 便りほどね あたたかい

離れていても 好きですと泣いたのに
もう なつかしいだけ あなたの名前

初恋は海です
遠くで思うとき
いつでも おだやかな Blue

いくつのサヨナラを
思い出に変えたら
大人と呼ばれるのかしら

迷いそうな少女 心にいる

恋をしています たぶん 胸の奥
彼はあなたにね 少し 似ています

アルバムじゃなく いつかまた逢えるなら
前よりもキレイと 思われたいわ

初恋は海です
時々 振り向けば
優しく見守ってくれる

傷つかないままで
愛しあえないなら
痛みを感じたいけれど

ヒザを抱いた少女 心にいる
ヒザを抱いた少女 心にいる…


9.秋からも、そばにいて

作詞:小倉めぐみ
作曲:伊藤玉城

好きよ…好きよ…はなれないで
夏は遠く かすむけど
そらさないで みつめていて
愛を深く 感じたい

秋の風が
窓をたたく コテージ
二人きり 仲間には
ないしょの旅ね

きっとみんな
ぬけがけだと 怒るよ
つぶやいた 横顔が
少し微笑んだ

瞳をふせて
あなたの胸に
ゆっくり私
もたれていったの

そっと…そっと…愛してるって
耳のそばで ささやいて
こわれそうな 勇気だから
つつむように 抱きしめて

まぶたの奥
強い陽射し 浮かぶわ
グループで 出逢ったね
夏の高原

そっけなくて
でも本当は 優しい
読みにくい 性格の
あなたに魅かれた

冷たい夜が
長い季節も
ときめく心
重ねてゆきたい

ずっと…ずっと…愛してるって
耳のそばで ささやいて
髪をなでる あなたの手に
頬をよせて くちづけた

好きよ…好きよ…はなれないで
夏は遠く かすむけど
そらさないで みつめていて
愛を深く 感じたい
ずっと…ずっと…愛してるって
耳のそばで ささやいて


10.吐息でネット

作詞:田口俊
作曲:柴矢俊彦

卒業式に はなやぐ並木路
駆けてゆく学生達
そうよあなたを 愛しはじめたのは
ほら あの頃

my true love
初恋じゃなくてよかった
だってあなたを
遠くから見てるだけなんていや

吐息でネット
包んでしまいたいハート
なにげないKissが
とても いとしくて
吐息でネット
あなたを縛りたい そっと
やきもちじゃなくて
言いつくせない 愛がもどかしいの

年上なのに 可愛く思えるの
ふとしたあなたの仕草
怒らないでね
だけどそんな瞬間が一番好き

my true love
変わってく 私がわかる
朝の光に
腕の中 目覚めるそのたびに

吐息でネット
甘く閉じこめたいハート
見上げた横顔
ふいに せつなくて
吐息でネット
あなたに染まりたい もっと
背のびじゃなくって
綺麗でいたい いつもあなただけに

my true love
見つめてて ねえ私だけ
あなたのそばで
少しずつ大人になってゆくわ

吐息でネット
包んでしまいたいハート
なにげないKissが
とても いとしくて
吐息でネット
あなたを縛りたい ずっと
わがままじゃなくて
舞い散る花が 肩におりるように


11.秋のIndication

作詞:許瑛子
作曲:萩田光雄

木の葉が色を変える
風の中を旅してます
いつもの髪のリボン
どこか違う 揺れているシルエット

夕陽のインクで書いた
出さないままの ポスト・カード
ひとりで 生きてゆける
気がするから 心配はしないでね

流れる雲のように
心の旅続くけれど
くちづけかわした日も
いま輝く 思い出の1ページ

夕焼け 泣かせないで
涙はもう見せたくない
やさしさ 思い浮かべ
自信がほら またひとつ 後ずさり

きっと ほろ苦い
きっと 青春は
きっと 大切な季節

秋のIndication
胸のアルバムが
風にめくれて行く

木の葉が色を変える
風の中を旅してます
さよなら ひとつ越えて
素敵な大人に 少しずつなるために


12.メリー・クリスマス

作詞:康珍化
作曲:平野牧

パーティの場所へと 急ぐ足 止めた
イヴを知らせる 街のテレビの前で Silent Holy Night

痩せた子供達が てのひら差し伸べ
ほんのわずかな パンのかけらを 求めていた

神さまは本当に 生まれる命を
みんな同んなじように 創られたのかしら

I say 髪に肩に
雪は降りて とける Merry Christmas

夢とか憧れに みんな出逢うのに
彼らは最初 悲しみと逢い 泣くの Silent Holy Night

わたし達からもし 愛を奪ったら
なにが心に 残るのかしら 涙が出た

悲しみや苦しみ まるで祈るように
白い吐息になって 夜空へ昇ってゆく

I Say 頬に指に
雪は降りて とける Merry Christmas

限りある命の 弱きものたちを
強く力あるもの どうか守りたまえ

I Say 街に窓に
キャンドルの灯 ともる Merry Christmas

髪に肩に 雪は降りて とける Merry Christmas


13.日曜日のクラスメート

作詞:田口俊
作曲:萩田光雄

女の子4人で 待ち合わせた店は
いつも道草した 懐かしい場所
電話では時々 今度集まろうって
卒業して二年 やっと叶った

噂話に花が咲くのは
今も同じだけれど
綺麗になったね 昔よりずっと

かわってゆくの みんな
まぶしい遠い季節
それぞれが胸に秘め
想い出の中で逢う日曜日

ダビングしたユーミン 文字は褪せたけれど
聴くたびあの頃のみんなに逢える

いくつ片想いやロマンス
ここで話したかしら
素敵になったね 昔よりずっと

かわってゆくの みんな
新しい恋の涙
それぞれが胸に秘め
別々の月曜日 目覚めるの

のばした髪たばねたら
ほらね ふきだしちゃった
あの日の4人に戻ったみたいね

かわってゆくの みんな
かわってゆくの 私
ねぇ そっとささえてて
想い出の中で逢う クラスメート


14.はいからさんが通る

作詞:小倉めぐみ
作曲:国安わたる

朝もやに けむってる 運命のわかれ道
あなたに出逢ってしまって あやうい方へ
歩き出したの

木洩れ陽が 踊る日は 笑いころげたりして
曇った風が走る日は 心の奥が
キュンと音をたてた

くちびるを重ねた数では
愛情(きもち)を繋ぎとめられない
知ってるけど……

凛々しく恋してゆきたいんです私
傷つくことに弱虫なんて乙女が
すたるもの
ややこしいかけひきは苦手です私
晴れた 空が 好きです

二人で通り過ぎた いくつもの わかれ道
白い花が香るときも 実る季節も
いつもいっしょだった

寄りそい続けるためならば
さからわずなんでも言うこと
きけるけれど……

凛々しく恋してゆきたいんです私
あなたしだいで生きてくような乙女じゃ
カナシイわ
じぇらしぃでたまに取り乱します私
自分 らしく ゆきます

ふれあう肌のぬくもりほど
さきゆきは確かじゃないこと
知ってるけど……

たとえ涙の嵐がきたって平気
あなたとみた青空が一番胸に
輝くわ
別れてもまた出逢えばいいもの平気
前を 向いて ゆきます

うつむかずに 歩きたいの
あなたへの 愛しさも
せつなさも まっすぐみつめて

凛々しく恋してゆきたいんです私
傷つくことに弱虫なんて乙女が
すたるもの
凛々しく恋してゆきたいんです私
晴れた 空が 好きです


15.雨のむこうがわ

作詞:浅岡智子
作曲:木戸泰弘

ガラスのむこうは 濡れた街角
人波とけてく 背中を見てた
優しい瞳で 告げた さよなら
気づいていたのよ 彼女のこと

切なさを 止めて
イニシャル刻んだ 小さなペンダント
あなたが残した 冷めたアール・グレイに
沈めたけれど

あの日から心は ずっと雨降り
さしかける傘もない
窓をつたう 銀のしずくみたいに
おちてゆく 一人きり

恋人同志ね 夢の中だけ
まぶしい渚に ふたつのシルエット
とまどう素足に 打ち寄せる波
さらわれそうだと 抱きしめあった

ふいに目が覚めて
鳴らない電話に 想いをたくす
指でたどるナンバー 最後のひとつは
涙になった

あなたを想う時 いつも雨降り
寄り添える傘はない
静かに流れてく 季節みたいに
想い出を 溶かしたい

あの日から心は ずっと雨降り
さしかける傘もない
雨のむこうがわの 陽射しのように
いつの日か 微笑みに


16.最終オーダー

作詞:南野陽子
作曲:萩田光雄

変わらないのね 忘れていないわ
そのまなざしも 香りも

店の名前は 変わったけど
いつでも ここで 語って

ひとりきりの夜に 育った あの想い
若かった 日々さえ 消えてゆくわ

特別な時間に 時が動きだす
思い出すわ あの日のメニュー
なつかしむほどに 大人になったわ
感じたまま 味わいたい 今夜

何も聞かずに オーダーするのは
好み 覚えている 証拠ね

グラス合わせた その響きに
互いに 何を 想うの

ギリギリのところで 言葉を選んでる
あの時の後悔 くりかえすの?

特別な時間に 時は止まらない
冷める前に 口にするの
望んだ光景に ためらわないで
試されてる 私しだい 今日は

特別な時間に 時が深くなる
溶けだしたわ 甘いドルチェ
傷つかないことは 約束できるわ
迷わないで あなたしだい 今夜


17.月夜のくしゃみ

作詞:南野陽子
作曲:上田知華

新しい明日のために
人も街も眠り
私だけ 今日に残され
月に語るの

目の前に何があるのか
それさえも わからず
冷たい風と景色が
時を進める

Ah 迷いだけ 私のそばに近づいてきて
ふと涙を落としてゆく
Ah 月は満ち いくつ欠けたら
本当の私自身に 出逢えるの

優しさと 憎む気持ちを
人は心に秘め
傷つけ そして寄りそい
どこへ旅立つ

Ah 忘れたい 想い出だけが 胸をかすめて
あわい痛みを残してゆく
Ah 星は降り いくつ果てたら
もっと強くなれるかしら

あやまちをくりかえし
後悔だけが呼び止めるけど
ずっと歩き続けたいの

Ah 月は満ち いくつ欠けても
私を信じていたいの

そっと明けてゆく 紫の空
冷えた躰 抱いて 私を待ってる人の中に帰ろう